先ずはユーザー車検のおおまかな流れ
先ずは家でユーザー車検に必要な書類を準備して、都合の良い日に車検の予約を入れます。で、当日車検場へ行くという流れ。
車検場は各都道府県にありますから、以下のサイトで場所をチェックしておいてください。
当日は、検査を受けて合格したら車検証をもらって終わり。流れ自体は簡単です。
検査自体は15分程なんですが、待ち時間や手続きなどが意外とかかるので全てが終わるのは1時間前後です。
- 書類の準備や確認
- セルフチェック
- 車検日の予約
- 車検場へ行って検査手続き
- (できれば予備検査を受けた方が確実)
- 検査を受ける
- (最初はおそらく再検査を受けるでしょう)
- 合格して車検証をもらう
- 終わって家に帰る
じゃ、先ずは肝心の費用から見ていきましょうか。
軽自動車のユーザー車検にかかる費用|約3万5千円+整備費用
気になる費用ですが、法定費用(約3万5千円)と整備費用(実費)です。
法定費用は法律で決まっているので、どこの業者でも金額は変わりません。次の3つが法定費用の内訳です。
- 自賠責保険・・・25,070円
- 重量税・・・6,600~8,800円
- 印紙代(検査費)・・・(高くても)1,400円
法定費用の合計は(高くても)35,270円です。
これに整備費用が加わるんですが、車検に通らない箇所があればそこだけを直せばよくて、問題箇所が無ければ追加は0円です。
平均的には数千円から(掛かっても)1万円ほどの追加で十分です。せいぜい光軸調整で約2千円かかるぐらいですから。
こういうと「車検の整備って10万円とかするんじゃないの?」って思う人がいるかも知れませんが、実は車検に必要な整備ってもの凄く簡単で、一般的な整備(24ヶ月定期点検など)とは全然違うんですよ。
この点に関しては後述しますが、ユーザー車検の整備ってほとんどお金が要らないと思っていいです。
軽自動車のユーザー車検に必要な書類と印鑑
車検場に行く前に準備しておく書類が4つと、当日車検場でもらう書類が3つあります。
忘れてはいけないのが印鑑です。(認印でもイイです)
当日、車検場で印鑑を押す書類がいろいろあるので忘れずに持って行ってくださいね。
あらかじめ自分で準備しておくもの(4つ)
4つあります。
- 自動車検査証
- 自賠責保険証
- 軽自動車税納税証明書
- 24ヶ月定期点検整備記録簿
名前だけではピンと来ないでしょうが、画像を見れば「ああ、アレのことか」ってなると思いますよ。
普通はこれら一式まとめて車のダッシュボードに入れてると思います。
【自動車検査証(車検証)】
これは説明不要でしょう。
引用:軽自動車検査協会 様
【自賠責保険証(自動車損害賠償責任保険証明書)】新・旧両方要ります
普通は車検の時に払うものですね。
今現在有効なものと車検当日に支払って更新する次の24ヶ月分の両方要ります。
自賠責保険は法律で決まっている強制保険なので必ず入らないといけませんし、保険料も法定されています。
引用:軽自動車検査協会 様
【軽自動車税納税証明書】
毎年5月になると送られてくるヤツですね。軽自動車税を払ったという証明書になります。
引用:軽自動車検査協会 様
【24ヶ月定期点検整備記録簿】
これはちょっとわかりにくいかも知れませんね。
車を買った時に車検証と一緒に付いているやや厚めの冊子があると思うんですよ。その中にこの「定期点検整備記録簿」のページがあるはずです。
引用:車の車検徹底解説様
当日車検場でもらうもの(3つ)
以下の3つの書類は車検場に行った当日にもらいます。
【継続検査申請書】
車検に通った後に新しい車検証を交付してもらうための引換証のようなものです。この用紙を提出するとコンピュータから新しい車検証が発行されます。
引用:軽自動車検査協会 様
【軽自動車検査票】
検査項目ごとの合否を記録する用紙です。検査してもらって合否のチェックを入れてもらいます。この用紙にある項目の全てに合格すれば車検合格です。
引用:軽自動車検査協会 様
【自動車重量税納付書】
当日、重量税を払えばもらえます。
ユーザー車検の予約方法とそのコツ
ユーザー車検の予約はネットと電話の両方でできる
ネット上でホームページからできます。
ただし注意が要るのは軽自動車専用のホームページからすること。普通自動車と軽自動車とでは別々の扱いになってるからです。
【軽自動車検査協会の車検予約ページ↓↓↓】
上のページに行ったら、先ずアカウントを作ってからログインしてください。アカウントはメールアドレスの登録だけですぐ作れますよ。(約1分30秒)
尚、電話でも予約できます。その場合は各自最寄りの管轄検査場へ問い合わせてください。個人的には口頭でやり取りよりも記録が残るネット予約の方がいいですけどね。
【全国の軽自動車検査協会事務所・支所連絡先一覧↓↓↓】
予約のコツ
原則として車検日の予約は希望日の14日前からできて、空きがあれば当日飛込みの申し込みも可能です。
ただこれは「原則として」であって、その車検場によってはそこのルールが優先されるので一度ホームページや電話で確認をして置いてください。
また地域や時期によってはスカスカの空き状態だったり、逆に混み込みの満員状態だったりしますので、早め状況確認をした方がいいですよ。
車検場では1日に4回の検査が行われています。
検査のことを「ラウンド」といいまして午前中に2ラウンド、午後に2ラウンドの計4ラウンドあります。
【某車検場のラウンド時間の具体例】
1ラウンド・・・9:00から10:15
2ラウンド・・・10:30から12:00(ココがおすすめ)
(昼休み)
3ラウンド・・・13:00から14:15
4ラウンド・・・14:30から16:00
※車検場によって時間割は違いますので各自で調べてください。
ユーザー車検が初めてで慣れていない人は、午前中のラウンドに予約をした方がいいです。
なぜなら、不慣れで再検査になっても午後の2つのラウンドが空いてれば、別の日に出直すことなく当日中に再検査を受けることできるからです。
別の日に出直して再検査すると改めて検査料がかかりますが、当日中の再検査であれば無料で済むので金銭的にも時間的にも得です。(当日の再検査2回までは無料)
細かいことを言うと午前中でも2ラウンドがおすすめです。朝一の1ラウンドにはプロの業者がつめかけていて、シロートは居づらい空気になる事があるので。
慣れてる人や一発で合格する自信のある人なら午後のラウンドでもいいでしょうが、それでもラストの4ラウンドは避けて3ラウンドにした方がいいですよ。
万が一再検査になった場合、後がなければ別日に出直さなければいけない上に再検査料が掛かるからです。
【予約のコツ】
慣れてない人は第2ラウンド。慣れてる人でも再検査を考慮して第3ラウンドがおすすめ。
ユーザー車検を受けるの前の「予備検査」とセルフチェックのすすめ
「予備検査」を受けて一発合格|再検査の手間と時間を節約
当日は検査してもらい、不合格の項目があれば再検査になるんですが、その際には車検場の近隣に専用の整備工場(テスター屋さん)がありますのでそこで整備してもらって再検査を受ければ済みます。
実はこのテスター屋さんですが、車検の前にあらかじめ車検と同一項目の検査をやってくれるんです。
コレを「予備検査」っていうんですが、あらかじめ車検と同じ検査を受けることによって先に不合格の点を見つけて整備してから本検査に行くことができます。当然、一発合格になりますよね。笑
ただし、予備検査って有料なのが泣き所。
場合によっては却って高くつくこともあるので、お金を払っても再検査の手間を省きたいと考える方にはおすすめですが、そうでなければ車検を受けて再検査になってから整備しに行くので十分ですよ。
車検の前には自分でできる範囲でセルフチェックするのがおすすめ
何もせずそのままの状態でユーザー車検を受けるよりも、あらかじめできる範囲でいいから自分でセルフチェックしておいた方がいいでしょう。
といってもエンジンをはぐって中身を見るなんてことではありません。表面的なことだけで十分ですし、またそれしかできないでしょう。
大体以下のような事です。
- (光軸調整)
- タイヤの溝
- ライトが点くか
- ウォッシャー液
- ワイパーのゴム・・・etc
ざっと挙げれば簡単なことばかりで、光軸調整以外はシロートでも整備できることばかりです。
再検査で引っ掛かる1番多い項目は光軸調整なんですが、車検場の近くに専用の整備工場(テスター屋さん)がありますのでそこでやってもらえば済みます。(調整料は約2000円)
ユーザー車検の本番の具体的な流れ
受付を済ませたらイヨイヨ車検本番です!
ユーザー車検で検査対象となるのは以下の項目だけです。意外と少ないと思ったんじゃないでしょうか?
- 同一性の確認と外観検査
- 排気ガス検査
- サイドスリップ検査
- スピードメーター検査
- ヘッドライト検査
- ブレーキ検査
- 下回り検査
たったこれだけの項目なので検査そのものは15分程で終わります。(実際は15分に待ち時間が加わります)
これらの検査については軽自動車検査協会がわかりやすい公式動画を出していますので、それを拝借して検査項目をざっくり予習しておきましょう。
文章でクドクド説明するよりも動画の方がわかりやすいでしょうから。気分転換にもなるでしょうしね。
(※以下の動画は全て軽自動車検査協会様から引用しています)
同一性の確認と外観検査
排気ガス検査
サイドスリップ検査
スピードメーター検査
ヘッドライト検査
ブレーキ検査
下回り検査
ユーザー車検のデメリット|安全性や24ヶ月定期点検の後整備について
先ず、次の関係を頭に置いてください。
- 車検で求められる整備レベル・・・公道を走るのに必要最低限度の整備
- 業者がやる整備レベル・・・余計な点検をしたりまだ使える部品を交換する
おそらくユーザー車検だけでも安全なのかどうか? ここが1番心配なところだと思います。
結論から言うと、ユーザー車検は安全です。
われわれシロートからすると「ディーラーなどの業者はお金は高いけれど、色々と細かいところまで点検してくれて車をベストコンディションに仕上げてくれる」というイメージがあると思います。
先ずそれって勘違いですからね。
確かに業者は細かい点までチェックしますけど、何か特別な修理や整備なんてしてないんですよ。
修理や整備をやったら明細書に出てきますが、過去の車検を振り返って驚くような修理なんてなかったんじゃありませんか?
せいぜいがブレーキパッドの交換(これは本当に大事ですが)でしょう。後はオイルとかタイヤとかバッテリーとかナンタラ液とか。
業者の整備って壊れそうな部分を見抜いてあらかじめ直してくれるものではなくて、壊れてる部分を直すんです。
業者は魔法使いではありません。彼らは明らかに修理が必要な壊れている部分しか分からないんですよ。
アナタはこんな経験をしたことありませんか?
ディーラーで車検を受けた1ヶ月後にオイル漏れが発覚したとか、12カ月点検などを受けた翌週にラジエーターがダメになったとか・・・ボクは何回かあります。
「こないだしっかり整備してもらったのに、なんで???」
そう思ったんですが、実はこの「しっかり整備してもらった」という認識が間違ってるんですね。
実は業者って、わかりやすく言えば「壊れてないかをチェックしただけ」なんです。
点検した時点で壊れてなければ何もしないんです。
だから、上のような事例で業者に文句を言ったらこんな答えが返って来ます。
「点検や整備をしても、必ずしも次の車検や12ヵ月点検まで故障やトラブルがないとは保証できません」
「運が悪いと車検明けの一週間後にエンジンが不調になることもあります」
「オイル漏れやラジエーターは機械もんですから、いつまで持つかはわからないです」
これらのセリフは全てボクが業者から実際に言われたことです。真っ当なことを言ってるようですが、よくよく考えたら業者は「壊れてみないと分らない」と言ってるわけですよ。
彼らがわかるのは明らかな異常がある場合だけです。
たとえばオイル管がヒビ割れててオイルが漏れてるとか、エンジン音が明らかにおかしいとか、どこかのパイプが折れてるとか・・・etc
つまり、われわれシロートが思っている「点検・整備」と業者が実際にやっている「点検・整備」は違うんですね。
でも、業者は壊れている個所だけの修理や整備しかしなかったら儲かりませんから、必要のない整備や部品交換をするんです。
たとえば、まだ使えるバッテリー交換とか早いサイクルのオイルやエレメントフィルターの交換とかetc
必要な整備や交換ならいいんですが、そうではなくて商売上そうしているだけなんで車のコンディションが良くなっているわけではないんですよ。
なので、ユーザー車検で必要最低限の整備をして、後は壊れた部分や調子が悪くなった部分だけを修理・交換すれば十分です。
ユーザー車検の唯一のデメリットを挙げるとすれば、自分である程度は車の調子を判断しなければいけない点でしょう。
ですが、ネットで検索すればわかりやすい解説記事がいくらでの出てきますから大丈夫ですよ。
具体的には、ユーザー車検を受けて気になる箇所があれば「24ヶ月定期点検整備」だけを業者にしてもらうと良いです。(2~3万円が相場)
これを「後整備(あとせいび)」といいます。
調子が良ければ特にやらなくてもいいでしょう。
(24ヶ月定期点検は法律上義務になってはいますが、やらなくても罰則がありません)
軽自動車のユーザー車検のまとめ後記
今時の車(特に日本の車)は滅多やたらなことでは壊れません。せいぜいがオイル漏れとかバッテリー、ラジエーター等の交換・修理でしょう。
少なくとも「公道を走ってる時に急にボンネットから煙が上がって動かなくなる」なんていう昔のアメリカ映画に出てくるポンコツ車みたいなことはありませんから安心していいです。
ところが、業者はドライバーの不安を煽るようなことをセールストークに混ぜて商売をして来ます。
車の車検だけではないのですが、世間には「シロートには無理だからプロの業者に任せよう」と思っていたことが、実はそうじゃないって意外と多いんです。
どうぞ、この機に脱・業者をして家計の節約をしてみませんか?
大げさかも知れませんが、人生の幅が広がりますよ。
では、長文にお付き合いありがとうございました。お疲れさま。
車の整備関連に興味あるなら、コチラの記事もどうぞ↓↓↓



コメント