改めて言うのもなんですが、今のパチンコ屋って本当にオシャレでクリーンですよね。
トイレはスペースを広めにとってあり、個室にはウォッシュレットが完備されていて清潔感いっぱいです。
わざわざ別室に設けられた休憩所には大画面のスクリーンTVやマッサージ機能が付いたリクライニングシート。
もちろん新聞や週刊誌、そして流行のマンガなんかが全巻揃えてあって至れり尽くせり・・・まるで一流ホテルみたいです。
今風のパチンコ屋も良いのですが、個人的には昭和感たっぷりのレトロなパチンコ屋もなかなか味があって良かったんですけどね。
今回は、パチンコ屋の今昔物語です。
1990年代のパチンコ屋事情
ボクがパチンコに勤(いそ)しんでいた1990年代にも、確かにこういったパチンコ屋がポツポツと出始めてはいましたが、それでもまだまだ昭和的な雰囲気を持った昔ながらの店の方が多かったです。
板張りの床に、低い天井からは音の割れた演歌が流れていて、鉄サビとタバコのヤニが混ざった独特の匂いが店内に漂っていました。
島の端っこには人相の悪いパンチパーマの店員が立っていて、たまに客を威嚇するような態度で島の中を往復する。
怖かったなー。
さすがに小指の欠けた店員は見たことがありませんでしたが、当時のパチンコ屋ではこれぐらいの怪しさやイカガワシサは普通でした。
博打場からエンターテイメントプレイスへ
それがいつの頃からか、パチンコ屋はエンターテイメントを楽しむ健全なアミューズメントスポットになってしまったようです。
一流ホテルの様な店構えにアイドルタレント風の制服を着た女子スタッフやイケメンの男性スタッフ。
パチンコ屋の求人募集も「高卒以上、30歳まで」みたいな感じで学歴や年齢に制限がついているのを聞いて驚きました。
ボクの地元にある大手チェーン店では、店長候補は大卒でないと入社できないと聞いてさらにビックリです。
昔のパチンコ屋っていうのは「年齢・学歴一切不問」で、ワケあり人間たちがバッグ一つで駆け込んで来る最後の場所みたいなところだったのに・・・。
中には、バッグどころか着の身着のままで(店員募集の面接に)来る人だっていました。
サラ金から逃げてきた競馬狂いの中年男性、商売に失敗して夜逃げしてきた夫婦もの、会社の金に手をつけてクビになった元営業マン、コッソリ日本に渡って来た出稼ぎ中国人etc
こういった社会からはみ出した人間たちの受け皿になっていたのが昔のパチンコ屋だったんですが、今はもうそういう店ってないのかなあ。
そう思うと、その世代のボクとしてはなんだか寂しいものを感じます。
世の中が純化していくことによって、(ちょっと大げさに言えば)社会は健全になっていくんでしょうが、その反面、重箱の隅を突くような息苦しさも増える気がします。
すべてを白か黒かハッキリさせる社会よりも、ある程度はグレーな部分が残っている(許容される)方が、なにかと生きやすい社会のような気がするんですが。
あ、スミマセン。ついつい調子に乗って偉そうなゴタクを並べてしまいましたネ。
取り留めのない話に最後までつきあってくれてありがとうございました。
じゃ、また。
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