学習塾経営に限った事ではありませんが、人が一念発起して何かをやろうとする時には自分一人の力だけでは足りなくなります。
そんな時、人は誰か一緒に苦労してくれる人はいないかと考えます。
商売で言えば「共同経営」がそれに当たるでしょう。
今回は共同経営の注意点についてです。
人と人との結びつきは掛け算で考える
その人の力量を表す言葉に、半人前とか一人前もしくは十人並みや百人力なんてのがありますよね
文字通り自分のことが自分でできる人を一人前、それができない人を半人前といいます。
とりあえず働いて給料をもらって生活して行くのであれば一人前の努力で足りるでしょう。
ですが、起業となるとそうもいきません。
サラリーマンと同じ程度の働きではダメなんです。
商売で成功している人たちを観察してみると、例外なくサラリーマンの2倍、3倍の努力をしています。
人の2倍、3倍もの努力をしなければ商売の世界で生き残っていくことは難しいからです。
だからこそ、彼らは普通の人の何倍もの収入を得ることができるのです。
そして、そういった成功者の周りには一緒に苦楽を乗り越えた仲間がいます。
そういった仲間たちもやはり普通の人の2倍、3倍の努力をしています。
社長が人の3倍の努力をして、片腕の副社長が2倍の努力をする。
その相乗効果は2×3=6です。
たった2人で6人分の結果を出したことになります。
スゴイですよね。
連結された努力は足し算ではなく、お互いが相乗し合うことで掛け算になるんです。
企業が飛躍的に成長するのは、こういった仲間が3人、4人、5人と増えて行くことによる相乗効果が働くからなんです。
ですが、もし自分のことすら満足にできない半人前どうしがくっ付いたらどうなるか分かりますか?
やはり相乗効果が働くのは同じなんですが、その結果はまったく逆です。
半人前、すなわち人の半分(0.5)の掛け算で、0.5×0.5=0.25です。
元の0.5よりも更に悪い結果になります。1人分の結果にさえ及びません。
これでは一緒にやるよりも別々にやっていた方が結果は良かったですよね。
それもそのはずで、半人前どうしの結びつきは「協力」ではなく、お互いがお互いに寄り掛かっただけの「依存」だからです。
お互いが助け合うのではなく、自分が楽になる為に嫌な事を相手に押し付けるのが目的ですから上手く行くはずがありません。
人と人が一緒になって何かをやる時には、その関係が協力なのか依存なのかをキチンと見極めないとエライことになります。
協力と依存を見極めるチェックポイント
繰り返しになりますが、人並み以上の努力ができる人どうしであれば協力関係といえるでしょうが、自分のことも満足にできない人どうしだと依存関係になります。
その違いをキチンと見極めておかないと事業は空中分解してしまいます。
もしアナタが開業当初から誰かパートナーが欲しいと思ったら、それは高確率で依存欲求からだと思うので止めておいた方がいいでしょう。
誰だってスタートの時点は孤独だし不安なんです。
精神的なことだけではありません。資金繰りだって大変です。
でもそれは誰しもが通る道だし、またクリアーしなければいけないプロセスなんですね。
そこをクリアーできるのが経営者として一人前のラインと言ってもいいのです。
にもかかわらず、そこで誰か他人をアテにしないとやっていけないということはアナタが経営者としては半人前であることを意味します。
当然、誰かと手を組んでも成果は上がらないでしょう。
相手だって、アナタと同じく半人前な人しか近づいて来ません。
お互いが楽をしたり心の不安を紛らわすために相手を利用するだけの関係です。
そういった関係は遅かれ早かれケンカ別れとなるのが関の山です。
場合によったら金銭のもつれから裁判沙汰になるかも知れません。
依存関係には何も良いことなんかないのです。
厳しい事ばかり言いましたが、ボクの実体験と周りの人々を見て来た本音です。
どうそ、共同経営をする時には重々お考えをしてください。
※下の記事は学習塾経営とは直接関係はないのですが、ボクが人間関係一般に関して心していることを書いた記事です。お暇ならどうぞ。

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