学習塾の経営論(と言っても自分の自慢話や思い込みを述べているだけの場合がほとんどですが)を語っている人を見ていると、時々アレっ?と思うことがあります。
「この人、本当に塾を経営したことあるのかなあ」といった疑問が湧いてくるんです。
実際に学習塾の経営をやっていれば、そういう考えはしないだろうといったことを滔々としゃべっているケースが多いからです。
ところで、もしもアナタが開業初年度の塾を経営しているとしたら、優秀な講師と優秀な生徒のどちらが必要だと思いますか?
どちらか一択で考えてください。
今回はこれがテーマです。
開業間もない学習塾に必要なのは優秀な生徒で、講師は二の次です。
見出しの通りなんですが、意外とコレが分かっていない人がいるんですね。
何を隠そう、ボクも分かっていませんでした(笑)
開業当初のボクが「良い授業さえしていれば生徒は自然と集まってくる」等と甘えた考えを持っていたことは以前言ったと思います。

上の記事では集客行為(生徒集め)がいかに大切なのかを説いたんですが、本質的には同じことなんです。
優秀な講師がいても、それだけでは良い生徒は来てくれません。
生徒は生徒の居るところに集まって来るのです。
それも類友の法則よろしく、同じレベルの生徒が集まって来ます。
もしアナタの塾にヤル気のない低学力の生徒がばかりが居たら、やはり集まって来るのも同じようなヤル気のない生徒ばかりでしょう。
反対にヤル気にあふれた優秀な生徒がいたら、集まって来るのもやはり同じく優秀な生徒なんです。
なぜこうなるのか、そのプロセスが分かりますか?
通常、生徒や母親が塾選びをする際に考慮するのはその塾へ通ってる同級生の顔ぶれです。
我が子(生徒のこと)と同じような学力や品行の生徒が通っているかどうかで判断するのです。
優秀な生徒の親子は、その子と同じ優秀な同級生が通っているかどうかを根拠にして塾を選ぶのです。
逆にヤル気のない生徒の場合も、自分と同じようなヤル気のない同級生でも面倒を見てくれている塾を選びます。
かくして似たような生徒が集まってくるのです。
このことは非常に重要なカラクリなので、絶対に頭に置いといてください。
なので、開業当初の塾が目指すのはできるだけ優秀な生徒に入塾してもらうことになります。
講師は平均的な腕でも大丈夫
では優秀な講師は要らないのかと言われれば、要りません。
平均的な腕があれば十分です。(ハイレベルな進学塾へとステップアップすれば別ですよ)
「平均的」というのは、中学の教科書レベルが教えられればいい程度です。
時には優秀な生徒が難問を質問して来るかもしれませんが、解答を見ながら説明できれば十分ですし、そんなことは年に1回もあるかないかです。(ただし、高校生は別。高校生クラスについては別記事で書く予定です。ここでは開業間もない塾で、生徒は小中学生と仮定しています。)
むしろ講師に求めるべきは勉強面とは別のスキルです。
ありきたりな言い方をすれば「人間力」とか「コミュニケーション力」といったところでしょうが、それでは掴みどころがないですね。
ストレートに言えば「二枚舌三枚舌をうまく使い分けることが出来るトーク力」です。
真面目なだけでは塾講師はつとまらないのです。
ボクにはそういったスキルがないのですが、それがあったら今でも塾経営を続けているかも知れません。
それぐらいトークスキルは重要です。
ついでに言っておくと、女性講師は若い方が好まれますね。
少々頭が足りなくても若くて可愛いタイプの女性講師は、男子・女子生徒ともに好かれますので大変重宝しました。
あ、かなり長くなりましたね。そろそろ終わりにしましょうか。
それでは、また。
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